台風時のKG−AIS

 久しぶりにKG−AISネタです。
今日は6月には珍しく台風4号が接近し、紀伊半島へ上陸しました。

幸い山口県では大した影響もなかったのですが、影響を大きく受ける海の交通は大混乱。
四国の太平洋側を運航するフェリーは軒並み休航、瀬戸内海の航路も関西発の多くのフェリーが運休になったようです。その関係で、普段は22時ごろに通過するフェリーが18時台にたくさん見えています。
本日はサムネイルでなく原寸の画像です。




関西発となる予定だった、さんふらわあごーるどやフェリーすおうなどが客を乗せないまま西へ向かっています。伊予灘にはおおさかエキスプレスが停泊。この船は普段は太平洋を走っている船です。来島海峡航路には、同じく太平洋を走るはずのさんふらわあきりしまが。ほかにも、よく見ると普段はAISを出さない海上自衛隊の船(しもきた・さざなみ・くにさき・しらゆきなど)がプロットされています。


もう台風のピークは過ぎ去った後で、既に多くの船が航行を始めていますが、海の交通の混乱はまだまだ続きそうです。

IC-820でKG-AIS受信

固定で使っている144/430オールモード機・IC-820です。



特にV/Uをガンガンやろうとか思ったわけではなく、固定でラグチューにでも 使えればぐらいの勢いでの購入でした。V×VまたはU×U受信ができなかったり、ネガタイプの液晶の不具合が多かったりして、中古市場では比較的安値で動いているV/U固定機ですが、基本性能は決して悪くはないと思います。受信改造すらせずに普通に無線機として使っていたのですが、ACC端子からFM検波出力を取り出せることを知り、受信改造ののちKG-AIS受信機として使ってみました。



たぶんアイコムのサイトから説明書はDLできると思いますが、まずは説明書にしたがってパケット用出力を内部スイッチ切り替えにて9600bpsに設定してください。これで背面のACC端子・DINコネクタの5番(説明書ではC)から検波出力が取り出せると思います。コネクタの外周がGNDで、これをパソコンのライン入力に入れるだけです。



さっそく、KG−AISにて受信させてみました。やはり固定機だけあって感度は良好ですね。KG-AIS専用に使うにはもったいないかなぁと思いますが、リグの改造なしで受信できますので、お持ちのかたはKG-AIS受信にチャレンジされてみてはいかがでしょうか>?

国際VHF機からFM検波信号を取り出す

オークションを見てましたら、古い国際VHF機が安く出ていましたので買ってみました。



BELCOM(日本電業)ブランドの25W機です。ネットで探してみましたが、何一つ情報は出てきませんでしたので、結構古いリグではないかと思います。PLLで全57CHに出られる仕様のようです。USAボタンがあり、米国仕様(ウェザーチャンネル?)にも対応しているようです。もちろん受信に使うつもりでの入手ですが、どうもマイクを挿さないと受信できない仕様のようです。さすがにこのままでは誤送信の可能性もあり、よろしくありませんので、まずは送信できない措置を施しました。



マイクはCB機のような感じで、マイク側で送受信を切り替えているのかと思いましたが、単純に特定のピンを短絡することで受信がONになるしくみでした。これはマイクコネクタ裏側で2線を直接いで対応しました。このあと念のためPTTラインも切っておきました。



中身はこんな感じです。中央がRFユニットになっていて、ここにPLL関係のICなども入っていました。大まかにいうと、下側が送信系統、上側が受信系統といった感じでしょうか。古い時代のリグなので、CB機を触る感覚で見れますね(笑)構成がなんとなくですがわかってきたので、今度はKG-AIS受信用にFM検波信号を取り出せないか検討してみることにしました。



こちらは受信部の様子です。LF-B15と書かれているのがIFの455Kフィルターで、すぐ上がIF増幅用IC。左の白いコアのコイルがFM検波部で、その上、サイドに張り付いているのが音声増幅用IC。このコイルと音声増幅のICの間にFM検波信号が出ているはずで、裏側の半田面で信号の出ている箇所を探してみました。



KG-AISを起動させ、PCのライン入力から繋いだ線を基板に当ててみましたら、案外簡単にFM検波信号の出ている箇所を発見できました!赤い線が繋がっているところがその箇所です。このリグは古いのでFM検波部は見つけにくいですが、最近のリグでしたらFM検波用ICが使われていると思いますので、データシートが見つかれば出力は簡単に見つけられると思います。線のアースを基板のアースに落として改造は完了です。

国際VHFでは161.975MHzが87CH、162.025MHzが88CHとなりますので、どちらかに設定すれば受信できます。

実際にデコードしてみましたが、CRC RATIOはおおよそ60〜70%ほどでした。感度としてはIC-PCR100よりは低いかな??まぁあくまで音声受信ができればいいので、この改造はおまけですが。

新PCにKG-AIS導入

 Twitterでも呟きましたが、最近、家のPCを新調いたしました!
これまでPen4マシンをごまかしごまかし使っていましたが、もう限界が見えてきましたので(笑
思い切って最新のCORE i7のマシンに更新しました。

 で、気になったのは、これまでPen4マシンで比較的調子よくデコードできていたKG-AISです。
マシンスペックは当然、新しいマシンのほうが優れているわけですが、受信機とPCとの相性?で受信が良好にできないような状況を心配しておりました。

 早速、検波出力をライン入力に入れて試したのですが、なかなかうまくプロットされません。5分ほどやって現れた船影は20ぐらい。以前Pen4マシンでデコードしていたときに比べれば、明らかに少ない数字です。プロットはしてますし、モニタボタンを押すと、ザーっというノイズに混じってポツポツと信号らしきものが聞こえてますので、PCに入力はされているようですが、アイパターンが聞こえているほど描写されません。ライン入力のレベルを動かしてみると、ごくごく狭い範囲でアイパターンが頻繁に描写される領域があるのですが、これも時間が経つとまた描写されなくなったりして不安定。さーて、何が原因なんでしょう??

 しばらく悩んだんですけど、ふとあることに気がつきました。それは受信周波数です。以前のマシンでは、実際の周波数より2KHzほど上を受信させるとPCの反応が良かったので今回もそうしていたんです。実験では162.025MHzを受信するのに161.027MHzを受信させていたのですが、これを少し動かして、162.026MHzに変更してみました。すると、ようやく以前のようにサクサクとデコードを始めました〜どうも受信周波数に問題があったようです。



CRC PASS RATIOを見ますと、以前と大差ない70〜80%ですが、描かれるアイパターンは
Pen4マシン時代よりもはっきりしていてきれいです。このあたりはマシンのオーディオの品質が上がってるってことなんでしょうかね?
 



 新マシンには、それまで使っていた15インチの液晶モニタをサブモニタとして使っているのですが、こんな感じでKG-AISを表示させています。ただ、新マシンにはさすがにシリアル接続端子がなく、別の古いノートで受信機のIC-PCR100を制御しています。ゆくゆくはシリアル⇔USBの変換機を導入し、新マシ1台で全てを賄える環境にする予定です。

CAMNIS HSC-010 KG-AIS対応改造

 先日、実家で片付けをしてまして、何気に見つけた受信機です。当方が高校だったか大学だったかの頃に使っていたものなので、今から20年くらい前の製品ですね。



 CAMNISのHSC-010という受信機です。もとはFAIRMATEのHP-100という型番でしたが、メーカーが倒産だったかで、このカムニスというブランドになりました。この時代の受信機といえば、アイコムなら一世を風靡したIC-R1、ユピテルならMTV-7000?あたりでしょうか。当時のハンディ受信機はどれもフィルタ回路がショボかったみたいで、混変調に弱かったと記憶しています。御多分に漏れずこの機種もその症状がありました。スキャンさせるとあちこちでTV波や警察のデジタル波を拾ってたと思います。ほかにも同じ機種で他ブランドのOEM製品があったような気がしますが忘れてしまいました… 今回はこれをAIS受信対応に改造してみます。

 おそらく7〜8年は電源を入れてなかったのですが、電池を入れると元気に動いてくれました。海外で売られていたかどうかはわからないので、海外サイトでの情報収集はせずに、とりあえず中身のICの型番を拾ってみました。分解は本体裏側に見える2つのスクリューと、電池ボックス内部の2つのスクリューで簡単にできると思います。



 写真左がVRやSQが付いている本体上側です。右下のIC・TA7761PがFM検波用ICでした。ICのデータシートはこちら。

http://www.alldatasheet.jp/datasheet-pdf/pdf/31337/TOSHIBA/TA7761P.html

これを見ると9番ピンがAF出力となっています。これが必要な信号が出ているピンですね。写真で言うと左下端のピン。ここからリード線を引いて外部に出すだけです。アースは基板の適当なところからとりました。本体のイヤホン出力ジャックから出してもいいんですが、今回は船を出して外部にイヤホンジャックを繋ぎました。



  改造後、早速KG-AISで受信してみました。スケルチは開放にて行います。



 5分ほどの受信で、この程度受信できました。IC-PCR100やTM733での受信と比べるとプロット数は少ないですが、ちゃんと動作はしているようです。IC-PCR100ではデコード率は概ね70%台後半〜ですが、こちらでは40〜50%であまり芳しくないです。エラーの多さに加え受信感度もこちらのほが悪いでしょうから、仕方のないところですね。IC-PCR100のように1KHz以下のステップで調整できるともっとデコードできる周波数に調整できそうですが、この頃はSSB対応でない受信機は最低ステップが5KHzでしたので微調整ができません。AIS受信専用機にするつもりなら、内部を調整して故意に周波数を動かすなんてやりかたもありかもしれませんね。

 余談ですが、KG−AISの作者のKGさんのブログによれば、直接内部から取り出す場合だと、稀にPCあるいは受信機を壊してしまう場合があるようですのでご注意ください。KGさんがDJ-X8を改造した記事に説明があるので探してみてください。

KG-AIS 移動受信

 盆休みは名古屋〜金沢〜神戸と、旅をしてきました。車での移動でしたので、ノートPCを載せてTM733にてAISの移動受信を行いました。KG-AISにはログモードというものがありまして、受信データを保存しておくことができます。帰宅後、保存しておいたデータを再生してみました。



 この画像は、伊勢湾をプロットした様子です。東名阪経由で名古屋入りしましたが、新名神から東名阪に入る少し前あたりから船影が見え始め、四日市あたりではかなりの数がプロットされていました。名古屋に近づいて都市高速に入ると、ずっと高架の上を走るためか、受信状況は非常に良好でした。画像は夕刻の状態です。受信アンテナは1mほどの1/2ホイップでした。海が見える環境でしたらこの程度は受信できると思います。



 続いて、福井県の敦賀付近での受信状況です。ロケーションに恵まれている、北陸道の杉津パーキングエリア で休憩した際に受信してみました。受信状況は良好で、はるか先の隠岐にある海岸局がプロットされていますし、能登半島の海岸局も見えていました。しかしながら船があまり写っていないのは、大型船自体が少ないためではないかと思います。



 今度は大阪湾の画像。北近畿豊岡道を南下して神戸を目指しましたが、中国道と合流する少し前あたりから少しずつプロットをはじめました。高速を降りて、六甲山の裏側となる有馬温泉に立ち寄りましたが、ここはさすがに六甲山脈が立ちはだかり、受信はできませんでした。受信できたのは六甲山脈を越えて海が見えてからでした。さすがに船舶の数は半端ないですね。午前中は湾外から神戸・大阪などの各港に向かう船が多く見えました。国際VHFでは各ポートラジオを呼び出す船舶の声が多く聞こえました。



 こちらは夕刻の状況です。停泊している船舶が減っているのが判りますか?蜂の巣を突付いたように、一斉に湾外へ向かう船舶の様子がわかります。航路の狭小部では、船舶が数珠つなぎになっていますね。国際VHFでは、大阪マーチスが船間距離を保つようにと、しきりに呼びかけていました。

 移動受信をしてみての感想ですが、多くの船影が映る海域は、やはり国際VHFの利用頻度も高かったように思います。大阪湾は大阪マーチス・ハーバーレーダー・各保安に加え、神戸・大阪・尼崎・堺のポートラジオやパイロットなども入り乱れて入感していました。船舶の交信が聞こえてきても、KG-AIS上で船影を探すのが大変なくらいのプロット数です。一方、敦賀湾付近では、船舶無線はほとんど聞こえませんでした。このように国際VHFでの交信が聞こえるかどうかが、AISが多数受信できるか否かの判断のひとつにはなりそうです。また、海岸から離れた内陸部では、船舶のプロットができなくても、海岸局のみプロットされる場合がありました。これは受信できないのが信号が弱いためなのか、設定が悪いだけなのか判断する材料になると思います。

 移動受信は楽しいですね。固定での受信環境に恵まれなくても、ノートを手に移動受信を楽しむのも悪くないと思います。

KG-AISの受信最適化実験

KG-AISの受信も引き続き行っています。



 メインで使っているTM733での受信状況です。パーソナル無線用のスピーカーつき固定電源で受信しています。V×Vで同時受信可能なので、VHF側は国際VHFの周波数をメモリーしてスキャン中。実験してみたところ、162MHz付近はVHF側よりUHF側のほうが受信感度がいいんですよね?
受信フィルターの設定の違いによるものなのかなぁ?と思ったのですが原因はわかりません。

 まずはアンテナの改善を行いました。



 地デジ化で不要になったVHFアンテナを使い、4エレの八木を作りました。このアンテナの給電部はもともとループ状でした。受信専用ですし75Ωのまま短縮すればいいかなぁと考えていましたが、ループの途中にコイルが入っていて、どれだけ短縮すればいいのかわからなくなってしまったので(笑)いわゆるJ型の給電にしてみました。よくある500円八木と同じ構造です。エレメントの長さは海外サイトにあった八木アンテナの計算スクリプトを利用して計算させました。どうせ廃品利用ですし、送信しませんからアバウトな設計ですが、一応162MHzを目指して作っています。
 出来上がったアンテナで早速受信させてみました。わざわざ移動受信してみましたが、固定での受信と大差なかったような…派手な音楽?の割に動画は単調です(笑)
 


 結果としては、モービルホイップよりはぜんぜんよくなりましたので、そこそこの出来ではあったようです。ビームも効いています。ただ、東方向の受信に関しては山岳反射波を利用して、アンテナを西に向けたほうが良い結果が得られました。なにより一番受信したい来島海峡付近のプロット状況が改善されましたのでよかったです。

 続いてIC-PCR100での受信実験です。前回はFM検波出力の取り出し改造でAIS受信に対応したものの、思いのほかプロット率が低く残念な結果でした。Sメーターが振れてもエラーにさえならない信号が多かったので、ちょっとした方法で受信状況が改善されるのではないかといろいろ思考錯誤しておりました。もしかするとIC-PCR100の受信帯域が関係しているんじゃないかという仮定のもと、受信周波数をずらすことで受信帯域に収まるのでは?と思い、実際に実験してみました。



 この動画では161.975と161.976を交互に受信しています。1KHzアップのほうが左の受信テキスト画面の描写頻度が高くなっているのがわかりますかね?これが帯域の問題なのか、あるいはこの受信機特有の周波数ズレなどによるものなのかはわかりませんが、最初に考えていた、単純に感度が悪いということだけではないようです。
 
 KG-AISの受信に関しては、まだまだ情報が少ないですね。どちらかというと船に興味のある方が熱心に受信されているようです。無線・受信趣味の側から書いた記事があまり見られませんでした。そのせいなのかどうかはわかりませんが、「上手く受信できない」「難しい」というような記事が多くありましたが、接続してすぐに普通に受信できてしまった私としては、そんなに難しいのかなぁ?というのが率直な印象です。よく言われる音声レベルの設定に関しても、そこまでシビアにならなくても、私の環境ではプロット・デコード率に響かないですし。まぁ、私自身の受信環境が恵まれていただけなのかもしれませんが…。ただ、高価な高級固定受信機でなくても受信は可能、それだけは言えると思います。敷居が高く感じて躊躇していらっしゃる方もぜひチャレンジしていただきたいと思います。

来島海峡ライブカメラ+KG-AIS??

 来島海峡海上交通センターのHPを見ていて気づいたんですが、ここにはライブカメラ(静止画)がありますね。ふと思ったんですが、AISで見える船舶がこのカメラで見えないものかと…



 まん中あたりにすぴなー3という船が見えますよね?画像検索すると、特徴的なスタイルを持った船ですので、これなら解像度の悪いライブカメラでも判別できそうです。しばらくすると…



 おぉ〜これ??この前に先行する船がありましたので多分これです。電力会社に石炭を運ぶ船だそうで、ベルトコンベアか何かわかりませんが、やぐらのような構造物がブリッジの前にあります。これは中水道の映像で、この時間は南流でしたので、船は左側航行です(奥が九州方面、手前が関西方面)。ちなみに、来島海峡航路を通過する大型船舶の多くは入航時に来島マーチスと交信していますので、AISが見えなくても音声交信が確認できれば映像で確認できと思います。

 9月くらいだったかな?普段は夜間に航行するさんふらわあが昼間に航行するイベントがあるんだそうです。そのときはカメラとAISで捕らえたいと思います。

KG-AIS 受信環境とデコード率

 KG-AISを紹介しているサイトを見ると、よくデコード率について触れています。入力された信号を、どれだけデータとして復調できたかどうかの割合、それがデコード率です。右クリックでメニューが表示されますので、その中から「データ受信状況」を選ぶと、実際に信号を受信した数と、そのうち信号の種類とエラーの数が表示されます。それらをもとに「CRC PASS RATIO」=デコード率が表示されます。

 デコード率は高いほうがいいことに間違いはないんですが、デコード率=プロット数ではないところが難しいところです。どういう意味かというと、たとえば100の信号を受信してデコード率が60%と、50の信号を受信してデコード率が80%、どちらがプロット数が多いか、ということです。実際に私の環境で起こったことですが、IC-PCR100ではデコード率80%程度、TM733で70%弱でしたが、TM733での受信のほうがプロット数は多かったです。これは、単純にTM733のほうが162MHz付近で感度が良いということが原因ではないかと思います。弱い信号はTM733のほうがよく拾うものの、その分エラーも増え、結果的にデコード率を下げるという結果になっていると推測します。
 もうひとつ考えられるのは、混信の問題です。受信信号を視覚的に波形で表示する「アイパターン表示」機能があるんですが、これを見ていると、エラーには完全に波形が潰れてしまっているものと、波形が崩れて復調できない場合とあるようです。後者は信号が弱いために起こるものと考えますが、前者は主に混信のために起こっているのではと思います。エラーの数は前者のほうが多く感じます。実際の受信では、1秒間隔で受信のインジケーターが光りますので、混信は頻繁に起きているようです。デコード率は船舶が少ない時のほうがよく、たくさん表示されている時ほど意外とデコード率は低いです。あと、近くに停泊している船舶が多い日はデコード率が低いですね。これも混信が関係しているんじゃないかと思います。通常、平日の夕方から夜にかけてだとデコード率はTM733+ノートパソコンで65〜70%ほどです。比較的船舶の少ない休日の午前中だと、ピークで80%ほどにもなります。また、当方の固定近くの岩国・大竹港界隈に多数の船が錨を下ろしていると、60%前後にまで下がります。

 混信対策ですが、いちばんいいのはデュアルで受信して、デュアルでデコードさせる方法です。AISには2つの周波数が用意されていて、船舶からは交互に信号が出ているらしいです。KG-AISではパソコンのライン入力の左右で独立してデコードできますので、左右で別々の受信機を用意してデコードさせれば、デコード漏れは減るものと思います。あとはアンテナ側でビーム系のアンテナを上手に使うぐらいですかね?単純にアンテナ環境を良くしても、受信エリアは広がるものの、混信は増えてしまいますので悩ましいところです。

 信号の受信レベルですが、極端に過大入力だったり過小入力でない限り、デコード率にはさほど影響を与えないような印象ですがどうでしょう?私は普通にキレイなアイパターンが表示されるようにレベルを調整しています。

 そもそも受信する環境は、使用するパソコン・受信機・アンテナのロケーションなどいろいろですので、それぞれの環境に合わせた対策が必要ですね。

KG-AISで遊ぶ

 先日の記事でちょっと触れた、KG-AISについてご紹介します。

 

 AISとは、一定以上の大きさの船舶に取り付けが義務付けられた、船舶の位置情報を発信する装置です。国際VHFで送信されていて、船の大きさや船種・仕向港などの情報も含まれています。通常は専用の受信装置で受信するらしいんですが、これを受信してパソコンでデコードし、画面上にプロットしてくれるのがこのKG-AISです。
 当方の固定は海から近いこともあって、以前から受信をしてみたいと考えてましたが、単にAF出力をデコードさせるのではなくてFM検波出力を必要とするので、ちょっと面倒かなぁ?などと思って試したことはありませんでした。9600bpsのパケット出力でもOKなんですが、先日車からパケット出力のあるTM733を降ろしたのをきっかけに受信にチャレンジしてみました。



 TM733のパケット出力はミニDIN規格6Pです。このコネクタ、どこかで見たことがあるなぁと思ってましたら、これ、パソコンのマウスやキーボードのコネクタなんですよね。さすがに手元にないコネクタなので、つい最近ゴミにしたキーボードのコネクタを流用しました。TM733では丸い外側の部分がアースになってるんですが、このコネクタではラインが来てなかったのでゴムの外皮をはがして線をつなぎました。パソコンの入力は3.5mmのミニジャックです。入力はマイク入力でもいいらしいんですが、カップリングコンデンサなどが入っているとデコードに影響するとかで、ライン入力のほうが良いそうです。

 KG-AISはシェアウエアで、最初はフリーのデモ版(10分の時間制限あり)で試してみました。ネットで見ると、KG−ACARSに比べて設定などが難しく、デコードがなかなかできない、なんて記事がありましたが、当方は思いのほかかんたんにデコードに成功。もともと海が近くて環境的には恵まれてるからですかね?1週間ほど実験を重ね、十分楽しめると踏んだのでライセンスを購入して楽しむことにしました。



 最新バージョンのKG-AISは船名の日本語入力に対応していて、PICホルダ内にネットで拾った写真を入れておけば、上の画像のように写真つきで船の詳細データを参照できるようになっています。私の住む岩国からは、写真の柳井-松山航路や広島-呉-松山航路のカーフェリーが常時受信できています。

 屋根上のマグネットベースの1mほどのモービルホイップを受信用に使っていますが、こんな設備でも写真の範囲が受信できています。右端中央あたりにある来島海峡あたりが直線距離で50Km弱というところでしょうか?当方の固定の西側には500mクラスの山々が控えていて、そこに反射してくるのかなぁと考えています。



 TM733では、PTT側の信号がパケット端子から出ているようです。PTTになっていないサブ側は国際VHFの周波数がプリセットしてあり、スキャンさせています。



上の写真は今治周辺の状況です。この海域は来島マーチスが航路管制していて入出航する各船とのやりとりが1日中聞こえてきます。来島海峡は潮流の方向によって航路が左右入れ替わる特殊な海域で、写真の時間は左側航行(船は基本右側を航行)でした。決められた地点を通過すると、船舶から来島マーチスを呼び出し、航路の通過方法や潮流の情報を得ています。通報ポイントがわかれば、プロットされている船と来島マーチスとの交信が聞こえると思います。



上の写真は、とある海域の船の様子なんですが、右上のサンスターと左下のゴールデングローリーという2隻の船が正対しているのがわかりますか?16chを聞いてましたら、片方がもう片方を呼ぶ声が聞こえてきました。



 サブ周波数まで追跡受信していないので、どんな交信が繰り広げられたのかはわかりませんが、交信後に下側の船が少しずつ右側に振ったようですね。

 こんな感じでAIS受信と国際VHFの同時受信をすると、楽しみは倍増すると思います。


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